江戸から昭和までの家並み続く奈良・五條新町
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江戸から昭和までの家並み続く奈良・五條新町 |
JR五条駅から国道沿いを10分ほど歩くと、「新町通り」と書かれた看板が見えてきた。ここで街づくりのNPO法人「維新の魁・天誅組」の山中弘美さんと待ち合わせた。 山中さんと町家が並ぶ通りを歩き始めると、ピアノの音が聞こえてきた。住人が弾いているのだろう。「カフェや商店もありますが、普通の民家が大半です」と山中さん。そのため、重要文化財の栗山家住宅や県指定文化財の中家住宅も非公開だ。 自由に見学できるのは市の施設の「まちや館」や「まちなみ伝承館」などに限られる。まちや館は江戸期の町家の雰囲気を実感でき、明治から大正時代に医院だったまちなみ伝承館は、観光案内所を兼ねている。 通りを歩いていると、視線の先にコンクリートの建造物が見えた。「あれが幻の五新鉄道ですね」と山中さん。五條から和歌山の新宮を鉄道で結ぶ計画で、1939年に着工したが戦況の悪化で中断。戦後に再開されたが、結局81年に凍結された。古びたアーチ形の高架橋が今も残っている。もし戦争がなく、五新鉄道が完成していたら、奈良県の南部の景色は大きく変わっていただろう。 |
2020-01-02 09:45
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