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ごみ袋で防護服、「発明家」の看護師が考案 3分で簡単

 Uploaded by 朝日新聞社
ごみ袋で防護服、「発明家」の看護師が考案 3分で簡単
2020/05/13 公開
新型コロナウイルスの感染拡大で医療用の物資が不足する中、東京都府中市の榊原記念病院がホームページ上で、ごみ袋から防護服をつくる方法を動画などで紹介している。考案したのは「発明家」の顔も持つ看護師。
 医療現場では手術などで防護服を使っているが、感染拡大とともに各地で不足し、同病院でも3月以降は業者から届く量が激減。今月中に在庫が無くなる見通しの部署もあるという。副看護師長の村田詩子さんは医師から頼まれ、看護師仲間と一緒に、余った不織布で防護服を作成。さらに、身近なものでたくさん作れないかと考えるなかで、ごみ袋を活用することにした。
 作り方はシンプルだ。用意するのは、45リットルのごみ袋2枚に、はさみと粘着テープ。切り込みは直線だけで、2カ所を折りたたみ、4カ所をテープで留める。3分ほどの工程で、上半身用の袖口や下半身用の腰ひもまでできる。「見た瞬間に『ちょっと作ってみよう』と思えるように」と単純な作り方にしたという。
 感染を防ぐ防護服はトイレに行くたびに替える必要があり、節約しようと勤務中に水分補給を控える医師もいる。同病院の医師から「着心地も良く、脱ぎやすい」と推す声があがり、感染疑いのある患者の搬送の際に使われたという。
 村田さんは大阪府出身。2000年に長女を出産したときの経験をもとに、肌が露出しない授乳服を発明。1千点以上売れるヒット商品となり、ほかにも医療グッズなどを次々と考案してきた。
 「私の発明で人の命は直接は救えないけど、『困った』を解決することはできる」と村田さん。看護師や事務職員らが空いた時間に防護服を作っており、磯部光章院長(67)も「とても頼もしく、勇気をもらっている」と話す。
 4月20日に同病院のホームページで動画を公開すると、都内の医療関係者から「職員で作ってみました」と反響があった。動画の再生回数は3週間で6千回を突破。防護服が不足して雨がっぱを集めていた大阪府の担当者からも「ガウン不足の解消に使いたい」と連絡があり、同月27日から府のHPで紹介されている。近畿大学医学部・付属病院の医師が介護現場向けの日常的な対策として作った動画にも手順が引用され、府医師会のHPなどで公開されている。
 村田さんは「感染が収まって、『こんなのいらなくなっちゃったね』と笑えるのが一番。早くガラクタになってほしいですね」と話している。





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