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荒ぶる火口 観光資源に 三宅島

 Uploaded by SankeiNews 荒ぶる火口 観光資源に 三宅島 (2019/09/02)

荒ぶる火口 観光資源に 三宅島

東京から南に約180キロ。軽飛行機の窓に、青い海に浮かぶ荒々しい断崖の火口が見えてきた。平成12年に大規模噴火した伊豆諸島・三宅島(東京都三宅村)の雄山(おやま)だ。

 立ち入りが禁止されている火口周辺を観光資源にしようと、都と村は来春から、ガイド付きを条件に、火口に近づけるツアーを始める。「島のジオ観光の見どころの一つになれば」(村観光産業課)と期待を寄せる。

 三宅島は噴火による4年半の全島避難で、人口は3分の2に減り、観光客の減少も続く。島で旅館を営む平田節子さん(75)は「4年半の避難はこたえた。ガスや酸性雨で家や店が荒れ帰島を断念した人も多かった」と話す。

 静かな朝、宿の庭先に一羽の野鳥が舞い降りた。絶滅危惧種で天然記念物のアカコッコだ。首をかしげ芝生の青虫をついばんでいる。「島の自然は確実に再生しています」と平田さん。噴火後、アカコッコの数も激減したが、平成21年の調査では4千4百羽だったのが、今年5月には約8千羽近くまで回復した。

 「あとは少しでも住民と観光客が戻って、島がにぎやかになってくれればうれしいね」。平田さんがそうつぶやくと、アカコッコは跳ねるようにして森の中へ消えていった。(写真報道局 松本健吾)






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