東山彰良さんと三茶を歩く 会社辞めた日のトンカツどこ

Uploaded by 朝日新聞社 東山彰良さんと三茶を歩く　会社辞めた日のトンカツどこ (2019/08/04)

東山彰良さんと三茶を歩く
会社辞めた日のトンカツどこ

「Ｔｏｋｙｏ　ｉｓ　ｎｏｔ　ｍｙ　ｈｏｍｅ……」。米国の歌手ジム・クロウチの曲になぞらえて、作家東山彰良さんは東京をそう呼ぶ。福岡で育ち、いまも暮らすが、会社員だった２０代前半の１年間を東京で過ごした。 朝日新聞西部本社版に連載中の旅エッセー「東山彰良のＴｕｒｎ！　Ｔｕｒｎ！　Ｔｕｒｎ！」の取材で、かつて住んだ東急世田谷線近辺を約３０年ぶりに再訪した東山さんと歩いた。 　宮の坂駅で降り、記憶を頼りに昔のアパートを探したが、見つけられなかった。会社に辞表を出した日に景気づけにトンカツを食べた三軒茶屋駅前は、再開発で一変し、店も姿を消していた。それでも「この街で、もう一度トンカツを食べたい」と、駅近くの店に入り、揚げたてをほおばった。夢でおなかを満たそうとしていた若き日を思い出しながら。