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古刹 地域交流の場に 京都・綾部の正暦寺

 Uploaded by 朝日新聞社 古刹 地域交流の場に 京都・綾部の正暦寺 (2019/03/15)

古刹 地域交流の場に 京都・綾部の正暦寺

京都府綾部市寺町の古刹・正暦寺。由良川そばの高台にある境内に足を踏み入れると、静寂が漂い、街の喧騒を忘れる。江戸時代は旧綾部藩主が代々、参勤交代の道中の無事を願う祈願寺だった。今は寺の催しに地域の住民が集う交流の場となっている。
正暦寺は天慶5(942)年、空也上人が本尊の聖観世音菩薩像を彫って開いたと伝わる。「正暦」の寺号は、一条天皇が雨乞い祈願の功績を認め、正暦2(991)年に年号を用いることを許したとされる。
 本尊は33年ごとにしか公開されない秘仏だ。1977年から2015年まで住職を務めた玉川正信さんは、93年のご開帳で初めて目にした。「台座などに鮮やかな彩色が残っており、感無量だった」
 寺には貴重な文化財が多く、「絹本著色仏涅槃図(けんぽんちゃくしょくぶつねはんず)」(鎌倉時代、奈良国立博物館に寄託)は国の重要文化財だ。本堂そばには京都府指定名勝の庭園もある。幅約16メートル、奥行き約11メートルの枯山水の庭園だが、雑木に覆われ、長年その存在を忘れられていた。30年ほど前に建物の工事に伴って専門家が調べ、江戸中期ごろの築造だとわかった。
 2月下旬、玉川さんの三男で15年から住職を務める弘信さん(48)が寺の調理場で料理の腕をふるっていた。約7年前から毎月1回、食事会を開き、檀家ではない人も含めた地域のお年寄りを招いている。




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