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カブトガニの保護に取り組む笠岡市立カブトガニ博物館

 Uploaded by 朝日新聞社 カブトガニの保護に取り組む笠岡市立カブトガニ博物館 (2019/03/01)

カブトガニの保護に取り組む笠岡市立カブトガニ博物館

恐竜がいた約2億年前から姿形の変わらない「生きた化石」のカブトガニ。今では環境省のレッドリストで絶滅危惧種の一つとされている。岡山県笠岡市に残る繁殖地には、昨年の西日本豪雨の影響で砂が流れ込んだ。影響が心配されるなか、地道な保護活動が続いている。
 名前に「カニ」とつくが、クモやサソリに近い。おわん形の甲羅を背負い、カブトガニがのっそり水槽の底をはっている。1月中旬、岡山県笠岡市の市立カブトガニ博物館。惣路紀通館長(が、水槽から1匹を取り出して見せてくれた。漁網で捕らえた漁師から託されたという。「実は繁殖地が水害に遭っています。無事に生き延びてくれた」
 昨年7月の西日本豪雨で、瀬戸内海へとつながる「神島水道」に砂が流れ込んだ。その大半2平方キロ弱がカブトガニの繁殖地だ。豪雨前に幼生が50~60匹いた場所で、直後には数匹しか見つからなかった。確認された幼生は昨年4月から11月末現在で370匹。前年度同時期に比べ58匹減った。
 カブトガニ保護のために笠岡の繁殖地が天然記念物に指定されたのは1928年。60年代には成体が10万匹いたと記録に残るが、生育する干潟の干拓などの影響で、現在は推定100匹程度になった。指定から91年。住民や博物館が保護活動を続けてきたなかでの昨年の豪雨だった。被害の詳細は調査中だが、惣路館長は「カブトガニはまちのシンボル。後世に残さないと。地道に保護していくしかない」と前を向く。




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