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「群馬県、立入禁止」 看板の先には何があるのか 毛無峠から小串鉱山跡へ

 Uploaded by 朝日新聞社 「群馬県、立入禁止」 看板の先には何があるのか 毛無峠から小串鉱山跡へ (2018/09/08)

「群馬県、立入禁止」 看板の先には何があるのか 毛無峠から小串鉱山跡へ

「この先危険につき関係者以外立入禁止」「遭難多発区域」「群馬県」。そんな看板が立ち並ぶ峠が群馬・長野県境にある。毛無峠。その名の通り峠の頂上付近は緑が薄い。「この先危険」の先は群馬県。いったい何があるのか。
数年前までは峠から下る砂利敷きの車道が続いていたが、現在は土砂が崩れ通れない。「立入禁止」の看板を横目に歩き始めた。背丈ほどもあるクマザサなどをかき分け、わずかに足もとに見える登山道を進む。あらかじめ森林管理署に入林届は出したものの、浅間山北麓ジオパーク公認ガイド・下谷通さんの先導がなければ本当に遭難しそうだ。約30分で開けた場所に着いた。
 いくつかの石碑や地蔵堂が建っている。石碑の一つに、こうあった。「美しい静かな自然の小串は、北海道硫黄株式会社の鉱山として、一九二九年八月一日操業開始……」
 そこは硫黄鉱山跡だった。火薬や農薬、繊維など化学工業に不可欠な硫黄は、朝鮮戦争による特需では「黄色いダイヤ」と呼ばれるほど価格が高騰した。小串鉱山は全国有数の産出量を誇った。冬には数メートルの積雪がある標高約1600メートルの高地に、小中学校や診療所、商店、映画館などが立ち並び、最盛期には2千人以上が住んだ。




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