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命の大切さ伝えたい 桂春蝶さん、戦争を題材に創作落語

 Uploaded by 朝日新聞社 命の大切さ伝えたい 桂春蝶さん、戦争を題材に創作落語 (2018/07/27)

命の大切さ伝えたい
桂春蝶さん、戦争を題材に創作落語

命の大切さを考えて――。こんな気持ちで創作した噺を落語家の桂春蝶さんが7月21日、福岡県の筑前町立大刀洗平和記念館(同町高田)で独演した。「ニライカナイで逢いましょう~ひめゆり学徒隊秘抄録~」。訪れた人たちは、太平洋戦争に題材をとった創作落語に聴き入った。
 「ニライカナイ」は春蝶さんの創作落語「落語で伝えたい想い。」シリーズの第4弾。沖縄戦の際、ガマ(自然壕)の中で最後まで人の命を守ろうとした陸軍病院看護婦長が主人公。春蝶さんは、夫の特攻隊員やひめゆり学徒隊の少女たちとのやり取りを生きいきと表現した。
 創作のきっかけは、以前、別の落語をつくった際に見た「特攻機が撃ち落とされる間だけは学徒隊の少女らがガマから水くみに行けた」との資料だ。1年をかけて学徒隊の生き残りの人たちからも取材し、関連する資料を読み込んだ。
 春蝶さんは鹿児島県の知覧特攻平和会館で隊員らの遺書を読んだとき、命の尊さを痛感した。「生きることに迷い、悩む人が多くいる。特攻隊員や学徒隊員らの思いを感じ、命の意味を考えてもらえたら」
 春蝶さんはこれまでに記念館を2回訪れた。展示物などをみて、「戦争体験者が高齢化する中、証言を集めるなどして平和の大切さを伝えようとしている」と感じたという。
 独演会は同館に展示されている零戦や特攻隊員らの集合写真などの前で演じられた。春蝶さんは「この人(特攻隊員)たちにも聞いてもらいたい」と話していたという。定員150人の席はほぼ売り切れとなった。




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