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ブランド品種のカキ棚が壊滅 カキ生産全国1位の広島県呉(2018/07/27)

 Uploaded by 朝日新聞社 ブランド品種のカキ棚が壊滅 カキ生産全国1位の広島県呉(2018/07/27)

ブランド品種のカキ棚が壊滅
カキ生産全国1位の広島県呉

西日本を襲った豪雨で、広島県特産のカキの養殖施設が被災した。生産量が全国1位の呉市では、ブランド品種の稚貝をつるすカキ棚が濁流にのまれ、土砂に埋まった。カキの育成で最も大切な時期のため、漁師たちは頭を抱える。
 呉市を流れる黒瀬川の河口。豪雨から約1週間がたっても、海岸につづく干潟には、土砂が1メートル近くもかぶさっていた。
 「この仕事を始めて35年になるが、これはちょっと、ひどすぎる」。川沿いの阿賀地区で、カキ養殖を営む北川哲也さんは嘆いた。無数に並ぶカキ棚には、流木が乗り上げ、草木が絡みついていた。
 カキ棚は干潟に組み立てられ、カキの稚貝(種)を付着させたホタテの貝殻をつるす。干満差で空気にさらされる厳しい環境で、稚貝は生きる力を鍛える。本来なら稚貝は1年を経て沖合のカキ筏(いかだ)につるされ、1年半から2年半の年月をかけて身を太らせていく。
 今回の豪雨で被災したカキ棚の貝殻には、広島県が開発したブランド品種「かき小町」の稚貝が付着していた。北川さんは3月末から6月までに貝殻2万2千枚、約160万円分を買い付けた。その半数ほどが死に絶えた。
 呉市農林水産課は「一帯で20軒くらいの漁師や業者が損害を受けたのではないか」とみる。呉市でカキ養殖を手がけるのは60軒ほど。3分の1が被災した計算だ。まだ被害の規模や金額は把握しきれていないが、担当者は「カキ棚だけで半分がやられ、泥をかぶって窒息した稚貝もあるようだ」と話す。




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