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除草楽々、世界注目の農機具 農家の古野隆雄さんが発明したホウキング

 Uploaded by 朝日新聞社 除草楽々、世界注目の農機具 農家の古野隆雄さんが発明したホウキング (2018/06/12)

除草楽々、世界注目の農機具
農家の古野隆雄さんが発明したホウキング

畑の作物と作物の間の雑草を、熊手で引っかけてごく短時間で除去できる農機具「ホウキング(箒〈ほうき〉ing)」が、国内外から注目を集めている。開発したのはアイガモ農法で知られる福岡県桂川町の有機農家・古野隆雄さん。世界中の農民を雑草取りから解放しようと、さらなる普及を目指す。古野さんの農場には、米国の出版社やスイスの研究機関から連絡が寄せられる。見学希望やホウキングの詳しい作り方を尋ねる電話も、週に何件もかかってくる。
ホウキングは、市販の金属製の熊手を4~5本重ねただけのいたって簡便な仕組み。コマツナやホウレンソウが育った畝(うね)の上を滑らせるように引きずって歩くと、熊手の爪の部分が畑をひっかき、先端に雑草だけが引っかかって抜けていく。一方、コマツナやホウレンソウは、揺さぶられるものの抜けることはない。

 作物が残り、雑草だけが除去されるポイントは、それぞれの根の位置の違いだ。生えて間もない雑草の多くは、地表のすぐ下の深さ1センチ程度の所で根を張る。だが、作物の多くは3センチより深い部分に丈夫な根を生やす。ホウキングはこの深さの違いに着目し、爪の部分は地表から深さ1センチ前後をひっかく仕組みになっている。

 誕生のきっかけは2014年にさかのぼる。乾いた田んぼで、簡単に抜ける雑草のヒエと抜けないイネとの違いは根がある場所の深さだと気づいた。16年2月、たまたま倉庫にあった松葉ぼうきで小麦の株間の除草を試してみると、ちょうど良い深さに爪が刺さることを発見した。

 それからテストを繰り返し、現在の形に落ち着いた。熊手の爪と爪の間隔は約6センチだが、畑をひっかく際には爪と爪の間が1・5センチ程度になるように4~5本の熊手をずらして重ねる。爪の部分は左右に揺れるので、隙間なく雑草を取り除くことが可能になる。




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