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消えた旧吉津集落を訪ねる 京都・京丹後市

 Uploaded by 朝日新聞社 消えた旧吉津集落を訪ねる 京都・京丹後市 (2018/05/16)

消えた旧吉津集落を訪ねる 京都・京丹後市

京都府京丹後市の山奥に「吉津」と呼ばれる集落があった。戦後、約10軒の家があり50人ほどが暮らしていた。半世紀前に廃村となった集落を訪ねた。JR福知山駅前で車を借り、国道176号を北上して1時間半。丹後半島の付け根を横切るように走る府道53号線(網野岩滝線)をたどり、京丹後市弥栄町の等楽寺地区に着いた。田には早苗がなびき、せり上がる山々が連なる。このあたりから旧吉津集落へと至る道があるはずだ。案内表示はない。この道だろうか。手元の地図を見つつ、飛び込むようなつもりで山道に入った。
 幅は車1台分がやっと。急カーブの続く傾斜を上る。周囲は杉や竹が生い茂って薄暗い。道を間違ったな、と何度も思ったが、道路脇は絶壁続きで引き返せない。標高は400メートル付近に達している。山道に入って20分。「ふるさと 吉津の跡」と刻まれた石碑が突然、目の前に現れた。
 本当にこんな山奥に集落があったのか――。周囲は木々で覆われ、住居の跡は何もない。石碑近くの地蔵堂と神社に続く石段が、かろうじて人々の暮らしがあったことを示していた。石碑には「昭和四十二年末離村」と刻まれ、9人の男性の名前があった。




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