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地元仙台で世界卓球代表の座をつかんだ張本智和選手

 Uploaded by 朝日新聞社 地元仙台で世界卓球代表の座をつかんだ張本智和選手 (2018/01/04)

地元仙台で世界卓球代表の座をつかんだ張本智和選手

得意のバックハンドレシーブ「チキータ」が決まる。相手は逆を突かれ、一歩も動けない。張本智和は、崩れ落ちるようにひざをコートについた。体を反らせ、両腕を突き上げて勝ちどきを上げた。「チョーレーイ!」
 昨年のクリスマスイブ、張本は世界卓球選手権日本代表の座をつかんだ。
 昨年6月、世界選手権でリオ五輪銅の水谷隼を破った。ワールドツアーでは史上最年少で優勝。その実績を認め、国際卓球連盟は最も成長した選手として「ブレークスルー・スター賞」を贈った。日本卓球協会の宮崎義仁強化本部長は「金メダルをとれる選手」と認める。
   ◇
 両親は中国出身の元プロ卓球選手。福原愛も所属した「仙台ジュニアクラブ」で監督を務める。張本はクラブで遊ぶうち、2歳でラケットを握り、5歳で「卓球選手になりたい」と言うようになった。でも母の凌(りん)は「トモには大学に行き、普通の生活をしてほしかった」という。凌は10歳で親元を離れてプロになったが、層の厚い中国では五輪に出られず、引退後はマレーシアの代表監督を務めた。
クラブが休みの木曜日は父の宇(ゆ)と二人きりで練習し、小学1年から6年まで年代別の全日本卓球選手権で史上初の6連覇を果たす。後援会副会長の橋本久仁子は「小学校低学年から全然ミスをしなかった。この子は化け物だと思った」という。
 ひとたび卓球を離れると、恥ずかしがり屋の少年になる。小学校のクラスの劇は、ほとんどせりふの無い役を選んだ。授業参観で手を挙げるのが恥ずかしかった。凌は「どっちが本当のトモ?」と戸惑う。
 「普段の僕が本当の僕」。学校では、スマホの野球ゲームの話をするのが大好きだ。だが、卓球モードになるスイッチがあるのだ、という。練習でも試合でも、コートに入った瞬間に気持ちを切り替える。そして、雄たけびを上げる。




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