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街おこしの夢のせ 一円電車

 Uploaded by SankeiNews 街おこしの夢のせ 一円電車 (2017/8/7)

街おこしの夢のせ 一円電車

かつて、錫の産出量で日本一を誇った「明延鉱山」(兵庫県養父市)には、「一円電車」の愛称で親しまれた小さな電気機関車が走っていた。
 「一円電車」の正式名称は、「明神電車」といい、養父市の「明延鉱山」から「神子畑選鉱場」(朝来市)までの約6㌔を結ぶ。明延の鉱石を選鉱場まで運ぶ鉱石列車として昭和4年に開業。20年からは客車の運行が始まり昭和60年代に役目を終えた。「一円電車」の由来はもちろん運賃が1円だったためだ。
 「一円電車」は、鉱山の合理化とともに廃止されたが、平成19年に過疎と高齢化の進む明延地区の町おこしのために、復活の計画が持ち上がった。
 地元住民らが中心となり仮設レールを設置。地区に保存されていた客車「くろがね号」を使って、体験運行を始めた。
 22年には、「一円電車明延線」が完成、80㍍という短い距離だが冬期を除く月1回の乗車会を続けてきた。運賃は昔と同じ1円だが、運行を続けるための募金も大歓迎だ。
 この4月、鉱石運搬用の馬車道や一円電車など16件が「播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道」として文化庁から日本遺産に認定、町おこしに弾みがついた。
 養父市も富山県の「立山砂防軌道」で、走っていたディーゼル機関車を購入するなど活動を後押し。さらに400㍍の新線路敷設調査に向け、予算を計上、本格運行への道筋が見えてきた。
 また、普段は入れない鉱山跡の坑道を見学する「探検坑道」ツアーも行われ、町おこしに力が入る。
 一円電車明延線は、8月は毎週日曜に運行され、ディーゼル機関車のデモ走行も披露する。
 明延区長の小林史朗さんは「少しずつ伸ばしてきたレールをまだ伸ばしていいと日本遺産認定でお墨付きをいただいた」と将来に夢を馳せた。




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