【Ｎｅｗｓ撮】たたら製鉄

Uploaded by SankeiNews　【Ｎｅｗｓ撮】たたら製鉄 (2017/7/10)

【Ｎｅｗｓ撮】たたら製鉄

濃い緑に包まれた山中に広がる集落。中心には、国内で唯一残る高殿建築の「菅谷高殿」が建つ。島根県雲南市の吉田町にある「菅谷たたら山内」。千年を超えて受け継がれる、日本の鉄づくりの原点「たたら製鉄」を今に伝える。 　「たたら製鉄」は、日本独自の製鉄技術で、そこからわずかに採れる「玉鋼」は、日本刀の美しい刃文を生み出すためになくてはならない貴重品。 　出雲地方は、良質な砂鉄に恵まれ、古来鉄づくりが行われてきた。豊かな自然に恵まれた「たたら製鉄」のふるさとを求めて、奥出雲を旅した。 　吉田町に入ると「田部家の土蔵群」が目に入る。白壁が青空に映え、美しい光景が広がる。この町は山林王「田部家」を中心に栄えてきた。昨年４月、この地区は「出雲國たたら風土記～鉄づくり千年が生んだ物語～」として日本遺産に認定、観光地として人気を集めるようになった。 　さらに、ＪＲ西日本の寝台列車「トワイライトエクスプレス瑞風」の立ち寄り観光先にも選ばれ、出雲の人気スポットに躍り出た。 　日本刀の鍛錬をみようと、奥出雲町へ向かった。「奥出雲たたらと刀剣館」では、刀工の小林俊司さんが日本刀の鍛錬の実演を行っていた。赤く熱した鋼を打つ音が響き、無数の火花が飛び散った。 　由緒ある町並みに美しい風景、そして鉄作りの重み、日本の原風景を見た思いがした。